パッケージから学ぶ4大分野の業務知識
SEならば、業務知識を素早く正確につかむスキルは必須です。そうはいっても、予備知識ゼロでは苦戦が目に見えています。だから予習が大事です。業務知識の本はいくつもありますが、SEの頭は言葉だけの情報を処理できないものです。フローで把握したい。できれば実際のシステムを見たい。この本は実在するERPパッケージで業務知識を解説しています。マスター構造、データフローなどが書いてあります。SEには読みやすいと思います。
パッケージから学ぶ4大分野の業務知識 (開発の現場セレクション) [ 梅田弘之 ] |
現時点の最終版 | 1版 |
タイトル | パッケージから学ぶ4大分野の業務知識 | |
原題 | - | |
著者 | 梅田弘之 | |
監修者 | - | |
訳者 | - | |
監訳者 | - | |
出版年 | 2007 | |
原出版年 | - | |
出版社 | 翔泳社 | |
原出版社 | - | |
紙ページ数 | 223 | |
定価 | 2462 | |
分野 | 業務知識 | |
続刊 | なし | |
著者による目的 | 基幹業務システムをインストールして架空の会社の業務を回すイメージで業務を学ぶ |
目的合致性 | 4 | 紙の限界なので仕方ない |
一貫性 | 5 | |
可読性 | 5 | 全体として表現が分かりやすい |
長さの合理性 | 4 | 欲しがればきりが無いので妥当かもしれない |
網羅性 | 4 | 教材がERPなので枝葉までは届かない |
専門性 | 5 | |
学習容易性 | 5 |
エキスパート | 1 | 当然熟知している |
実務家 | 5 | 設計や提案のネタ拾い、磨き上げに |
上級者 | 4 | 現場で求められるレベルが分かる |
学習者 | 3 | 世の中で必要としているものが分かる |
初学者 | 2 | 余力があれば |
合格
しっかり書いています。書けばいいではなく、書くべきことを考えているのが分かります。業務の学習は退屈で面倒で頭が混乱するのが当たり前です。それでも、ある程度の予備知識で武装しておけば、新しい点を既存の線につなぎやすくなります。その予習が大変なのですが、この本ならOJTよりも無理なく、当然ながら自分のペースで学習できます。教師がいなくても開発経験があれば十分に独習できます。
欠格
パッケージの拡張、カスタマイズについてどう処理しているのか教えてほしかったです。業務知識の本であってパッケージ設計の本ではないので無くて当たり前ですが、欲張りたくなります。マスターの共有、ターンアラウンドなどを説明している割に、各業務領域のマスターの整合性、具体的なデータのやりとりを書いていないため、中途半端に感じてしまいます。これも同じ理由で無くて当然ながら、欲が出ます。
雑感
私はERPよりEAI派なのですが、業務システムの理解はどちらでも必要であり、必修です。もちろん個別に開発するのなら、整合性のない横の連携について考慮する必要もあり、余計に大変です。だからEAI派なんですけど。幅広い知識を、できるだけ予習しておきたいものです。